ソンケットについて

ソンケット(songket)はインドネシアやブルネイそしてマレーシアで作られている織物。マレーシアでは半島東側のトレンガヌ州やクランタン州が本場です。

シルクやコットンの布地に金糸や銀糸で複雑な模様を描く織物で、おもに民族衣装に使われます。ソンケット の語源はsungkitで「ひっかける」とか「つまみ上げる」といった意味だそうです。たぶん作り方に関係する言葉でしょうね。

ソンケットの起源は諸説あるようですがマレーシアでは王族の政略結婚によって技術が広まって行ったのではないかとのこと。昔は本物の金を使いコストがかかるため、力のある王国で作られていたそうです。

以前はソンケットは絹の布地に金糸の組み合わせだけだったそうですが、いまは木綿と銀糸も使うようになりました。現在見られるソンケットは大半がコットンですが、王室向けにシルク製のソンケットを織ることもあるそうです。

模様は布全体でバランスをとって構成されていることが多く、一部分だけ小さく切り取ることは難しいですが、インテリアなどである程度の大きさを確保すれば美しい柄を生かすことができます。

  

上の写真は全て手織りのソンケット ですが、マレーシアに行けばインドなどから輸入された機械織りのソンケット もたくさん売られています。こちらは値段もかなり安価。用途によって使い分ければ良いと思います。