マレーシアの生分解性プラスチックのレジ袋

2017年ごろ、オフィスのあったビルのフードコートで昼食を持ち帰ろうとしたら、店の容器がいつもの白い発泡スチロールのものから、突然半透明の容器に変わっていました。事前にぜんぜん知らなかったので驚きましたが全店一斉に変わった様子。

それから、スーパーのレジ袋も変わり、それまではいま日本のスーパーでよくある白い袋だったのが、なにやらこれも半透明でフニャフニャした袋に変わりました。


生分解性プラスチックのレジ袋


この袋はSIRIM(工業関係の認証機関)の認定マーク入り

このころ、クアラルンプールでは生分解性の袋や容器の導入が義務付けられたようで、これを忠実に守った店やスーパーは一斉に導入をしたようです。

いま調べてみると、この袋は値段や性能、供給量の面などで反発も多かったようですが、いまでは多くのスーパー、特に有名なところでは既に導入されているようです。一方で、小さな店などでは未導入のところも。

しかし生分解性の袋は何種類かあるようですが、どれも従来のものよりとても柔らかくて破れやすく、正直言って使いにくい。。。というのが現状です。

不思議なのは、以前はスーパーのレジに行くと必ず一番最初に「レジ袋は必要か?」と聞かれていたのが、先日マレーシアに行った際にはどこでも一切聞かれることなく、いきなりポンポンとこの生分解性プラスチックの袋に詰めていってくれました。しかも、破れやすくて多くの品物を入れることができないため、たくさんの袋に小分けに入れざるを得ません。

環境問題のために導入したもののはずなのに、なぜ必要かどうか聞かないのだろうと不思議に思いましたが、この袋を普及させるために補助金か何かが出ているのでしょうか?店員に聞けばよかったのですが、どこも忙しそうだしためらってしまいました。

いずれにしても、マレーシアではやる時はこんな風にポンと結構大胆なことをやってしまうことがあり、しかも突然だったりします。

今年5月の政権交代後も1か月でGST(消費税みたいな税)を廃止してしまったのには驚きました。今これで減った税収を補うための新しい税導入の噂も出ているようですが、とりあえず考えながら突っ走っているようです。

マレーシアはこういう大胆さがある一方で、その実施になると意外と融通が効いたりすることがよくあります。このあたりは多民族国家としてやってきた国民性が大きく影響しているんじゃないかと思います。あまりガチガチのことを言うより摩擦を避ける方がメリットがあるんでしょうね。

日本でも今レジ袋やプラスチックの問題がにわかにクローズアップされ、レジ袋の有料化などが議論されていますが(しかし、何でこんなに急に問題視されているんだろう?)、日本の場合はとてもこんなに大胆には変われないでしょうね。

それにしてもレジ袋を使わなくなると、ごみ捨て用の袋を新たに買う機会が増えると思うんですが、これとレジ袋削減との関係がどうなりそうか、ぜひ誰か教えて欲しいものです。

↑日本にはこんなことをしつこく聞く人がいますから。。。

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KL バードパークとバタフライパーク

バードパークはイスラミックアートミュージアムのすぐ後ろのジャングルにあるけれど、入り口が丘の上の方にあるので歩いて行くにはちょっときついと思います。タクシーで行くのが無難でしょう。

ようするに巨大な鳥かごにたくさんの鳥が放し飼いにされていて、その中に人間が入って行くという感じの場所です。ここも好きで何度か訪れました。


マレーシアの国鳥ホーンビルもいる


レストランの軒に飛んできた

中はいくつかのゾーンに分かれていますが、かなり広くて散歩をしながら珍しい鳥を間近でみることができます。大人でも楽しめるし、小さな子供さんがいればきっと喜ぶでしょう。

ずっと昔、ボルネオ島の東の方に行った時に(今はこの地域は海賊が出るので危険とされている)野生のホーンビルが飛んでいるのを見て、「さすが自然が豊か!」と感激した記憶があります。

でも2年ほど前にKLの北の方にある動物園のそばを車で走っていたら、ホーンビルらしき大きな鳥が飛んでいるのを見て「あれっ?」と思ったことがありました。あれは何だったんだろう。動物園から逃げ出したんだろうか?


園内はかなり広い
これは滝の裏側


クジャクが羽を広げるのも何度か見た


道端のクジャク


ペリカン系?


小川で魚を獲ってたりする

 

バードパークの北側にあるのが、バタフライパーク。ここはバードパークよりも近く、クアラルンプール駅から歩いていけるかもしれません。

ここも、大きさはバードパークより小さいけれど虫かごの中に人が入るような感じ。中に蝶が放されています。蝶のほかに珍しい昆虫を集めたコーナーがありますが私はこっちの方が好き。


マレーシアは珍しい蝶の宝庫だそう


巨大なキリギリス


人面カメムシ
なんでこんなのがいるんだろう
月代を伸ばした白髪混じりの江戸の町人がモデル?

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イスラミックアートミュージアム

クアラルンプール駅から国立モスクの前を通り、歩いて10分もかからないところにあるイスラミックアートミュージアム。いろんな機会に5回ぐらい行きました。好みは色々あると思いますが、私にとってはマレーシアで行ったことのある博物館・美術館のなかでは一番のお気に入りです。

直線とするどい直角で構成される建物や展示室はスーパークリーン。清潔を重視するイスラム教を表現しているようです。



玄関



展示室

あとで知って驚きましたが、このミュージアムは私設でマレーシアの実業家サイド・モクタール・アルブカリ氏が設立したアルブカリ・ファウンデーションが運営しているそうです。

世界のイスラム美術に関する展示の中には、イスラム教徒でないと行くことができないメッカのカーバ神殿にかけてあった黒い布とか、なかなか珍しいものも置いてあります。

でもいちばん男心をくすぐるのは、世界各地のモスクの模型が展示されているフロア。カーバ神殿を取り囲む壮大なモスクの精密な模型や、地球上のものとは思えない造形のマリのモスクとか、写真でしか見たことがない有名なモスクの模型がずらっと並んでいます。


これはたぶんイスタンブールの「ブルーモスク」


唯一行ったことがある中国のお寺のような建物のモスクは写真しかなかった。残念。


ほかにもミュージアムの建物そのものにもイスラム文化を反映した美しい装飾が施されています。




ドームの装飾

そしていつも立ち寄るのがミュージアムのショップ。

イスラム美術に関するもの、タイルのレプリカや陶器、装飾品、布などのほか、書籍もセレクトされたものが並んでいます。イスラム教やイスラム美術に関する本の他にも、マレーシアの美術に関する分厚い本など、一般の書店ではなかなか手に入りそうにないものも並んでいます。ちなみにミュージアムの受付で「ショップだけ見に行く」と言ったら、入館料なしで入ることができました。

もう一つ。中にレストランがありますが、パキスタン人の知人いわく「ここのダール(南アジアの豆料理)は本場に負けない絶品だ」と言ってました。私は試したことはありませんが。

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